2015年10月2日金曜日

亀田総合病院 総合診療・感染症科 総合診療プログラム 

1.投稿者名(ふりがな):
  佐藤 暁幸(さとう あきゆき)

2.指導医名(ふりがな):
  部長:八重樫 牧人(やえがし まきと)
  米国内科専門医
  米国呼吸器内科専門医
  米国集中治療専門医
  米国内科学会上級会員
  米国胸部医師学会上級会員
  日本内科学会認定総合内科専門医

  部長代理:佐藤 暁幸(さとう あきゆき)
  日本内科学会認定総合内科専門医
  日本プライマリ・ケア連合学会認定家庭医療専門医・指導医

  部長代理:山藤 栄一郎(さんどう えいいちろう)
  日本内科学会認定総合内科専門医

  医員:藤田 浩二(ふじた こうじ)
  日本内科学会認定内科医
  ACLS Experienced Provider

  教育にはニューヨークのSt.Luke's-Roosevelt病院で内科研修、ニューヨーク州立大学で
  呼吸器内科フェローシップ、ピッツバーグ大学病院で集中治療フェローシップを修了した
  米国内科・呼吸器内科・集中治療専門医である八重樫牧人、地域医療を学んだ
  家庭医療専門医の佐藤暁幸、初期研修時から周囲に絶大な評価を得る山藤栄一郎、
 「マップでわかる抗菌薬ポケットブック」の著者である藤田浩二4人のスタッフを中心に、  腎臓内科の研修も終了した澁井香織(フェロー)、Professor in Residenceとして 
  カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)からの内科・老年病科が専門のDr. Sandra Y. MoodyIDATEN代表世話人で感染症が専門の細川直登が従事します。

3.後期研修プログラム名、もしくは診療科名:
  亀田総合病院 総合診療・感染症科 総合診療プログラム 
  原則3年間のプログラムです。
  家庭医療専門医、内科各科専門医取得者の場合は1年間のフェローシップも相談次第で可能です。
 (感染症フェローシップ・プログラムはまた別にあります)

4.主たる病院の住所:
  〒296-8602 千葉県鴨川市東町929:亀田総合病院
  〒296-0041 千葉県鴨川市東町1344:亀田クリニック 
http://www.kameda.com/

5.研修プログラムの目標としている医師像:
  米国内科研修の優れた点を活かし、日本に適応させた研修
  卒後医師研修で定評のある米国では将来内科系専門医になる医師も総合内科医・
  大人のジェネラリストとなる医師も卒後すぐは幅広い総合内科の研修を受け、
  その後内科系専門医になる人はフェローシップに進み、総合内科医になる医師は
  指導医として活躍します。入院・外来で患者さんを担当するときには自分の専門の
  疾患だけが問題となるわけでなく、緊急疾患はすぐ診断・治療する必要があるのが
  その理由のひとつです。
  今後高齢化社会の中で各患者さんが持つ疾患の数はどんどん増えてくるので入院・外来を
  担当する医師として幅広い対応能力があることはますます大切になるでしょう。
  当科では、米国内科専門医と当科で育った指導医・後期研修医が米国内科研修の
  優れた点を活かし、感染症教育に重点を置きながら、日本で活躍するために必要な
  知識・技能・プロ意識を持った内科医を育成する指導をします。



 教育ができる医師
  総合内科医はすべての医師が知っておくべき頻度が高い疾患を扱い、入院加療に
  かかわるので医学生・初期研修医をよく教える医師としてポテンシャルが最も高い医師と
  言えます。当院でも初期研修医が必修で3ヵ月(1年目に2ヵ月、2年目に1ヵ月)
  ローテートする研修の「核」となり初期研修医に医師としての基礎を教える場となって
  いますし、学生見学も最多です。


 
幅広い疾患の患者さんが診療対象
  Doctor for adults 大人のかかりつけ医が総合診療科です。緊急手術・手技を
  必要としない入院治療が必要な患者さんが入院対象で、外来では患者さんのかかえる
  様々な問題(疾患・病気・相談等)に対応します。
  頻度が多い疾患も稀な疾患の患者さんも診療し、必要であれば各専門科にコンサルトし、
  必要であれば併診してもらい、患者さんのニーズに応えます。
  米国の多くの病院でもこのスタイルです。
  肺炎・尿路感染症・蜂窩織炎をはじめ、日本紅斑熱、ツツガムシ病、感染性心内膜炎、
  肺塞栓、深部静脈血栓症、COPD急性増悪など、幅広く多彩な疾患の患者さんが
  入院してきます。
  大学病院で高度に専門分化した医師だけから学んだ学生・医師にも実際に総合内科医が
  どれだけ幅広い患者さんに貢献できるかの例を見て頂きます。



  到達目標は感染症に強い世界標準の内科医+α
  3年間のプログラム終了後の到達目標は米国内科専門医とほぼ同等の知識・技能に加え、
  日本で活躍するのに必要な知識・技能・プロ意識を持った内科医です。



6.スタッフ&レジデント人数[うち、女性医師数]、 (可能な範囲で)研修終了後の主な進路:
  スタッフ:4
  フェロー:1名(うち、女性医師1名)
  後期研修医:13名(うち、女性医師4名)
  小児科内科複合プログラム後期研修医4名(うち、女性医師2名)
  初期研修医:常時4名ローテート

  研修終了後の主な進路:
  当科スタッフ、当院感染症、当院膠原病内科、当院呼吸器内科、
  亀田ファミリークリニック館山家庭医、安房地域医療センター総合診療科、
  米国大学内科、米国海軍病院、大学病院感染症科、大学病院呼吸器科、
  大学病院新生児科、国立病院神経内科、国立病院感染症科、市中病院内科、
  市中病院感染症科、市中病院膠原病アレルギー科

7.当直:
  病院の内科当直(救急外来の内科系Walk-in患者の診療)1-2
  当科の当直(当科入院中の患者のすべてコール対応、当科への新規入院)5-6

8.当直明けの帰宅の可否:
  当直明けの13時には原則帰宅

9.診療科独自の病床の有無:  有 

10.具体的な研修紹介(ローテーションやその中身など):
 ・初期研修終了時(卒後3年目)の医師が主たる対象になりますが、例外も多いです。
 ・ベースキャンプは総合診療・感染症科(総合診療)となり、ここで屋根瓦方式をとり、
  初期研修医を教育しつつ、一方で、指導医の教育を受けます。
 ・特徴として、卒前、卒後初期研修では十分に受けられない感染症教育を提供します。
  基本的な感染症マネジメントは総合診療科で習得し、その他の比較的高度な
  感染症マネジメントは感染症科をローテートして研修します。
 ・各モジュールのクリアを目標とします。

  1, 診断:  内科医の肝は正しい診断にあります。問診の取り方、診察法、診断学的EBMの活用、
  各検査の過不足ないオーダーと正しい解釈、検査前カウンセリングや告知などの技法を
  学びます。加えて、感染症に必須なグラム染色をマスターします。

  2, 治療:  エビデンスに基づいた世界標準の治療の原則・実践を学びます。
  特にアウトカムの設定や退院時までのクリニカルパスの導き方を学びます。
  「井の中の蛙」とならずにしっかりと根拠をもった治療が行えるよう、多方向からの
  フィードバックを聞き入れます。

  3, 教育:  教育の受け方、教育の提供の仕方、生涯にわたり学ぶためのノウハウを学びます。
  チームの作り方、モチベーションの維持・高揚の方法も学びます。

  4, コミュニケーション・倫理:  答えの見えない袋小路にいかに光明を見いだすか。きれい事でない実

  践的な倫理学を学びます。コメディカルとのコミュニケーション、患者に悪い(よい)ニュースを伝える方
  法(ムンテラ)も実践的に学びます。
 ・
コース内容として、総合診療20ヶ月(毎年6ヶ月、後期研修1年目のみ8ヶ月)、
  安房地域医療センター(http://www.awairyo.jp/)か
  塩田記念病院(http://www.s-fmc.jp)の院外研修4ヶ月
 (後期研修23年目に2ヶ月ずつ、後期研修1年目の希望者は選択可能)、

  感染症など他科ローテ
ション12ヶ月(毎年4ヶ月)のコースです。
  その他、週2回の定期的な総合診療科外来、月1-2回の内科当直、内科救急指導などが
  必須です。希望者は後期研修3年目に国外あるいは国内研修が可能です
  (ローテーションを振替)
 ・安房地域医療センターは当院から車で45分ほどの距離に位置する館山で唯一の
  急性期病院です。当科の前部長の西野洋、当科後期研修を修了した吉田真徳、
  当科感染症フェローを修了した曽木美佐、内科小児科複合プログラムを修了した
  木村武司と相田雅司が指導にあたります。
  救急棟も20123月に新築オープンとなりました。この環境(中規模[149]
  他診療科の入院病床が少なく総診に多彩な疾患の患者さんが入院してくる環境)こそ、
  ジェネラリストが力を発揮できる場であり、より一般病院に近い環境で質の高い診療を
 「実践」する場となります。

http://www.awairyo.jp/index.html


 ・
塩田記念病院は、茂原市近くの病院で、病院の中核となる医師達の突然の離職により
  存続が危ぶまれたのですが、当科後期研修を修了の外松哲彦医師、フェロー修了の
  的野多加志医師、藤

  田浩二医師達が活躍して救った病院です。
  当科の卒業生にはそれだけの力量がある証明にもなりました。
  地域医療の再建のモデル病院として、後期研修医にとっては亀田の外の環境にも
  適応できる能力を養う場、多彩な疾患の患者さんを診る経験の場となります。
 ・他科ローテーションとし

  ては当部門とゆるくつながっている感染症科の外に、
  内科各科(循環器、呼吸器、神経、消化器、糖尿病内分泌、膠原病、腫瘍、腎臓)、
  小児科、新生児科、心療内科・精神科、東洋医学診療科、疼痛・緩和ケア、救急、
皮膚科、形成外科、訪問

  診療を行っている在宅医療部、亀田ファミリークリニック館山での
  家庭医療など当院にあるほぼすべての科のほか、臨床検査科で細菌検査室、
  エコー室でのスキルアップも可能です。
希望者は3
年次の1ヶ月は国内外問わず
  院外研修が可能です。


 ・英語とふれあう機会が多い。
 ・初期研修医のモチベーションも高く、教育しようとすることで自分も学ぶ機会が多数ある。
11.勉強会やカンファレンスの開催曜日・時間とその概要:
  総合診療科の週間スケジュールを以下に示します。
亀田総合病院 レジデント
  その中で主なものを説明すると
 ○MKSAP:米国内科専門医試験の教材を用いて世界標準の診断・治療を学ぶ楽しい勉強会
 ○朝回診:全員の前で新入院の患者のプレゼンテーションを行い指導医と回診をします。
  フィードバックを受ける教育の核です。
 ○英語回診:Dr.Moodyによる英語でのカンファレンス
 ○外来レビュー:後期研修医の外来症例を指導医がレビューをし、フィードバックを得ます。
 ○多職種カンファ:当科患者について看護師・リハビリスタッフ・栄養士・ 
  ソーシャルワーカーを交えてチーム医療ができるようにするカンファレンス
 ○Journal club: 診療に必要なエビデンスの批判的吟味の方法を学びます。
 ○ビジネスミーティング:当科の後期研修プログラムの方針を皆で話しあう会議 2週に1
 ○グラム染色道場:感染症部門の細川直登先生によるグラム染色講座
 ○カイゼンカンファ:過去の経験から医療の質を改善するためのカンファレンス
 ○サインアウト:毎日当科当直医に担当患者の申し送りをします。そうすることで
  オン・オフのメリハリがつき、ショートプレゼン能力が磨かれ、他のチームの医師の
  目が入り医療の質が保たれます。


  年に12日間の外来診療に出る前にcommon diseaseを中心に12コマの外来診療セミナーが
  あります。


  そのほか院内で救急、手技、感染症、呼吸器、膠原病のレクチャーが年間を通じてあり、
  初期研修医向けではあるが各専門科医によるレクチャーもあります。

  また、月に1-2回程度各科が招いた外部講師によるレクチャーも開催されています。

12.今後の目標(個人でも、プログラム全体でも):
  現時点では当科からの発信が少ないので、今後は積極的に学会での発表、論文投稿を
  行っていく予定です。

  雑誌「Hospitalist」への投稿、「総合診療・感染症科マニュアル」の改訂も行っています。
  また、優秀な総合診療医を育て全国に輩出していくことが目標です。

13.その他(病院や土地について自慢できること等なんでも):
  病院
 ・亀田総合病院が作った電子カルテを使用しているので、端末があれば院内どこでも
  患者情報にアクセス可能。後期研修医以上は11端末貸してくれます。

 ・院内のすべての端末からUpToDateにアクセスが可能。
 ・DynamedMDconsultは病院で契約しているので使用可能。
 ・ 診療科が30科以上あります。
 ・ 診療部門も含めた医療サービス全般にわたるISO9001の認証や病院機能評価機構
 (一般病院種別B)の認定も受けています。

 ・国内初のJCI国際的医療認証機構Joint Commission InternationalJCI)審査
  取得病院でもあります。
http://www.kameda.com/about/profile/message/0911.html
 ・当院院長は2012614日にテレビ東京系列「カンブリア宮殿」にも出演しております。
  当院についても詳しく紹介されました。動画はこちら。

 ・医師としては米国帰り、米国志向の人が多いです。
 ・専属外国人常勤医師がいるので、PSPersonal Statements)やCVCurriculum Vitae
  などもチェックしていただけます。

 ・研修医に対するレクチャーが多数あります。
 ・リハビリスタッフ、ソーシャルワーカーは多数おり、患者さんについていろいろな
  視点から議論できます。

 ・クラブ活動があります(フットサル、ボクシング、バレーボール、バスケットボール、
  野球、スキューバダイビング、サイクリング、剣道など)
 ・院内にローソン、タリーズコーヒー、パン屋さん、スープ屋さんがあります。
 ・最上階に霊安室があります。天国に一番近い。  http://video.fc2.com/content/2010063090AQ3YGN/
 ・「日本でいちばん大切にしたい会社2」に掲載されています。
 ・院内にレストランがあり、鉄板焼が食べられます。
 ・20128月から新病棟の使用も始まっています。
 ・社宅は多数有り。家賃は節約可能。社宅の駐車場はタダ
 ・保育所あり。小さいお子さんがいても大丈夫。
 ・若手医師やコメディカルが多いので育児などの相談ができます。
 ・東京駅八重洲口から当院の前までバスがあります。
 ・東日本大震災の対応としては
 ・被災地の透析患者の受け入れ
 ・被災地の人工呼吸器患者の受け入れ
 ・被災地の介護施設、知的障害者施設まるごと受け入れ(鴨川方式)をしてきました。

  土地
 ・季節を感じる旬な魚、山菜があり、おいしい。
 ・スーパーの野菜や肉が安くてうまい。(おどや)
 ・季節ごとの観光スポット。花摘み、イチゴ狩り、潮干狩り
 ・マリンスポーツ(サーフィン、スキューバダイビング)が盛ん。
 ・温泉もあります。
 ・鴨川シーワールドが近いです。http://www.kamogawa-seaworld.jp/index.html
  年間フリーパスもあり 子供は大喜び
 ・車なら羽田空港まで1時間ちょっと。
 ・アクアライン利用で東京まで1時間半

  短期研修
  当科では短期研修という選択肢も用意しております。総合診療・総合内科の研修を
  他病院で受けているが亀田でも研修したい方、感染症科などの内科サブスペシャリティー
  専門研修に入る前にジェネラルな研修を体験したい方など、様々なリクエストに応じる
  ことができます。
  傍観者としての見学ではなく、屋根瓦方式のチームの中で実際に患者さんを担当して頂き、
  上級医の指導のもと診療する中で学ぶことを体感して頂きます。
  卒後3年目以上(3年目も可)の経験を積んだ医師が対象です。なんとなく経験的でない、
 「根拠のある」内科マネジメント・抗菌薬選択を経験することが出来ます。
  今までに、神戸大学感染症科(岩田健太郎先生からの御紹介)、春日部市立病院、
  名古屋記念病院からの先生等が当科の研修を満喫されています。
  無給ですが、病院と交渉して3ヶ月以上の研修であれば宿舎は無償で提供します。
  短期研修修了時には修了証も贈呈しております。
  短期研修を希望される方は、八重樫牧人 
myaegashi@kameda.jp 迄ご連絡下さい。


14.見学・研修希望者のための連絡先メールアドレス:
  医療法人鉄蕉会 亀田総合病院 卒後研修センター
  右の卒後研修センターの問い合わせフォーム
  あるいは八重樫牧人 myaegashi@kameda.jp 

15.病院や研修プログラムのWebサイト
  (ホームページ・ブログ・Facebookページ・Twitter等)
  病院:http://www.kameda.com/

  当科での研修についての記事
  医学界新聞レジデント号第2944 2011912日「良い医師を育てる秘訣とは?
  亀田総合病院総合診療科研修」
 (http://www.igaku-shoin.co.jp/paperDetail.do?id=PA02944_01で閲覧可能)


■ 当科で推薦しているテキストの一部
 ・総合診療・感染症科マニュアル、監修:八重樫牧人・岩田健太郎、
  編集;亀田総合病院、医学書院、2011年(必須):改訂予定です。

 ・Pocket Medicine: The MGH Handbook of Internal Medicine, 5, Sabatine, LWW(必須)
 ・雑誌「Hospitalist」、メディカル・サイエンス・インターナショナル
  http://www.medsi.co.jp/hospitalist/  当科部長が編集委員の一人です。編集委員による座談会はこちら
  http://www.medsi.co.jp/hospitalist/dlData/Hospitalist_No00.pdf
 ・マップでわかる抗菌薬ポケットブック、著:藤田浩二(当科スタッフ)

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