2015年10月2日金曜日

東京医科大学病院 総合診療科

1.投稿者名(ふりがな):
小林 元俊(こばやし もととし)

2.指導医氏名(ふりがな)
大滝 純司(おおたき じゅんじ)
平山 陽示(ひらやま ようじ)
原田 芳巳(はらだ よしみ)

3.診療科名:
総合診療科(Department of general medicine and primary care

4.主たる病院の住所:
東京都新宿区西新宿6-7-1
グラフィックス1

5.研修プログラムの目標としている医師像:
東京医科大学病院合診療科の社会的使命は「適切なプライマリ・ケアをあらゆる人に提供することに貢献する」であり,活動目標は「東京都心にプライマリ・ケア教育の拠点を作る」ことにあります。
大学病院は,臨床医学教育の中心にありながら,プライマリ・ケア教育が行いにくい場です。このため,プライマリ・ケア領域に興味がある医学生・医師は大学を嫌う傾向があります。しかし,幅広い機能を持った巨大な組織であり社会資源である大学という存在を避けるのではなく活用することは,プライマリ・ケア教育に重要な意味があります。医学生や多様な医療者が学ぶ,そして大勢の患者さんが診療を受ける大学という場でもプライマリ・ケアを学び,実践し,理解を深めることが,今,求められているのです。大学だけでは不足しがちな点は,診療所や地域の病院と連携し,外部に開かれたバランスの取れた教育にすることが重要で効果的です。当科は,外部の多くの医療機関等と協力関係を作り交流しています。
基本的な臨床能力をしっかりと身につけ,また高度先進医療や研究活動も含めた大学内外の学習の場を色々と活用して,充実した後期研修を展開していきましょう。

6.スタッフ&レジデント人数[うち、女性医師数]
スタッフ(助教以上の医師) 7名[2名]
レジデント(後期研修医)1年目 3名[2名] 、2年目 4名[1名]、 3年目 2名

7.当直
内科として月1~2回

8.当直明けの帰宅の可否
原則午後は可

9.診療科独自の病床の有無
有(短期入院病棟を利用)

10.具体的な研修紹介
研修プログラムの詳細は当科のHPを参照してください。
総合診療研修コースのプログラム→http://www.tokyo-med.ac.jp/soshin/kensyusogo.pdf

また、後期研修医の募集要項については、当院卒後臨床研修センターのHPを参照してください。→http://hospinfo.tokyo-med.ac.jp/hospinfo/kensyu/kouki/index.html

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東京医科大学病院総合診療科で後期研修医2年目として勤務している小林 元俊よりプライマリ・ケア研修について後期研修医の視点から、当院の特色などを説明させていただきます。

プライマリ・ケアを都心の大学で学ぶ機会を得ることはなかなか困難だと思いますが、当院では専門医取得はもちろんのこと、充実したプログラム・研修・他科との連携にてより実践的に症例を経験できます。

大学での研修は症例が偏りがちですが、総合診療科では外来を中心に、きわめて広い領域の疾患を診ることができます。

これにより多領域の知識・技術が習得でき、プライマリな疾患の初診・継続外来、特殊な疾患の初診・診断までのプロセス、入院適応となる症例では初診から入院加療・退院後のフォローまですべて後期研修医が主体的に経験できます。


また広い領域の患者を診療できるという特色を生かし、以下のような利点があります。
① 感染制御部・渡航者医療センターなど渡航者の感染症・渡航者の診療を多数経験することができる。
② 当院の後期研修プログラムでは他科のローテーションが可能であり、小児科など必修の研修科はもちろんのこと、HIV診療を専門的にやっている臨床検査科での研修なども可能。
③ 内視鏡センターでは上部消化管内視鏡の手技を集中的に習得できる。(自分が外来で診療した患者の上部消化管内視鏡検査を自分でやる場合もあります。)
④ 大学院に関しても、医学教育学や微生物学などの社会人大学院生として学位取得も可能。
⑤ 当院のプログラムとして半年~1年の外病院をローテーションがあり、一般診療所から、聖路加国際病院まで多岐にわたる病院勤務ができる。
大学病院で、希望すればこれほど多岐にわたる症例・多岐にわたる研修・手技ができることは極めて貴重であると思います。


以下に実際の大学での生活について解説させていただきます。
●実際の大学での生活
① 8:30外来集合
② 先に病棟回診をしてから外来診療をします。
③ 昼に一度食事を摂ってから、午後13時に外来に集合して、外来診療を開始します。
④ 入院がなければ医局で17:30からカンファをして18:00~18:30くらいに終わります。
このように外来診療を中心にやっております。

●水曜日はモーニングカンファレンスがあって7:45開始になります。
●外来中は主に、外来患者の診療、他科入院中の患者の相談、初期臨床研修医の指導、などをしています。入院患者に動きがある場合は数人の医師が外来を一時的に抜けて入院患者の対応をすることもあります。
●外来は忙しいことが多いですが、夜遅くなることはあまりありません。入院が入ると19時くらいまで時間がかかることがあります。
●外来で入院適応のある患者さんを診療した場合、緊急入院、待機入院、満床で転院という場合があります。通常は外来で診療した患者さんを主治医として担当します。
●当直は内科の全科当直で、内科という枠組みで総合診療科の医師も内科当直をこなします。当直は総合診療科の外来と同じように多様な患者さんが受診されます。このほかに、外勤病院の当直を月2回程度やります。
大学の当直は比較的大変です。ただし大学での当直明けは、翌日は午前中までの勤務で午後は帰宅しています(入院中の患者が急変した、外来で診療中の患者の容体が悪い場合などは帰らずに診療を続けることもあります。)

●他科ローテーションは自由に選択できます(希望次第ではローテーションしないことも可能です)。基本的には3年目の10月以降(入局半年後)から可能です。ラウンド期間は後期研修医の人数など状況によって限定されますが、自由に他科をローテーションすることができます。
●他科ローテーションでは基本的に他科のルール・勤務日程に沿って勤務をこなしますが、外勤と、当直は総合診療科の時と同じようにこなします。

簡単に実際の研修現場を紹介させていただきました。☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

11.勉強会・カンファランス
外来は午前・午後とあるため、カンファレンスは朝または夕方に行われることが多いです。
■外来カンファレンス 毎火~金曜 
1730司会を後期研修医が担当し、その日の外来で担当した症例のうち1~2例につき詳細に検討します。

■入院カンファレンス 毎月曜 
1700全入院症例の検討を行い、教育回診が行われます。

■モーニングカンファレンス 毎水曜 
745第1水曜日はスタッフのレクチャー、第2水曜日は後期研修医の、第34水曜日は初期研修医の発表会を行っています。

■専門医によるプライマリ・ケアのためのランチョンセミナー 毎水曜
卒後臨床研修センター主催で各科の専門医からレクチャーがあります。

■薬剤起因性障害研究会 年1回
当科が中心となって、各科の医師と症例検討・レクチャーをします。

■Δ会(でるたかい)年
34川崎市立多摩病院、立川相互病院、東京慈恵会医科大学第三病院、聖路加国際病院の総合診療部門と症例検討会やレクチャーをしています。

その他、病院主催の研修会(毎火曜 
18001900)や臨床懇話会(各科が持ち回りで、複数診療科が関与した症例の検討をする。)があります。

12.目標
日本内科学会認定内科医および認定総合内科専門医取得を目指します。また希望者は日本プライマリ・ケア連合学会認定家庭医療後期研修プログラムに登録して家庭医療専門医の取得も目指します。
後期研修終了後は当科に臨床研究医として残ることができます。また、臨床研究医や兼任助教として籍を置きながら、他病院や診療所で勤務、あるいは海外での活動をしている医師もいます。

13.その他
大学病院総合診療科としては有数の初診患者が当科に受診されます。1日平均70名(多いときは100名を越えます。)、そのうち45%が新患患者です。ウオークインの外来ですが、急性心筋梗塞、くも膜下出血、急性大動脈解離、消化管穿孔といった救急疾患もしばしば経験されます。
病院で勤務するジェネラリストにとって感染症の知識は重要です。感染制御部ローテーションを希望する後期研修医が多いですが、外来診療のみならず、院内発症の感染症や他科から感染症に対するコンサルトについても勉強できます。また、渡航者医療センターが設立され、熱帯感染症についても専門医とともに診療を担当できます。
当科で一緒に勉強しましょう。
興味をもってくれた方は一度見学に来て下さい。(飲み会も充実しています。新宿ですから!!)

14.見学・研修希望者のための連絡先メールアドレス
医局長・卒後臨床研修委員 原田 芳巳(はらだ よしみ)
件名を「研修に関する問い合わせ」として下さい。

15.病院や研修プログラムのWebサイト
総合診療科のホームページ http://www.tokyo-med.ac.jp/soshin/
東京医科大学病院のホームページ http://hospinfo.tokyo-med.ac.jp/

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